昨今、グローバル化が進み、日本企業が海外へ、また海外企業が日本へ進出することは珍しくなくなりました。そして自国以外でビジネス展開する際に、必要となるのが契約書翻訳です。
契約書翻訳は、法律の独特な言い回しが多いことや、正確な翻訳でなければビジネス契約に至らないこと、また法的効力を持つがゆえにトラブルに発生しやすいといった特徴があります。
そこで本記事では、契約書翻訳に求められるポイントについて紹介します。契約書翻訳の依頼を検討している方は、翻訳会社を選ぶときの参考にしてください。
契約書翻訳とは
契約書翻訳は、ビジネスの分野によってその種類はさまざまです。以下に、主な契約書翻訳の種類を挙げてみましょう。
主な契約書の種類
これらは契約書翻訳の1部であり、実際のビジネスの場では、さらに多くの契約書や法律関係の翻訳が必要となります。
- 秘密保持契約:秘密保持契約書、守秘誓約書、ノン・ディスクロージャー(NDA)など
- 売買、貿易契約:売買契約、購入継続契約書、輸出契約など
- 販売、代理店契約:販売代理店、フランチャイズなど
- ライセンス契約:ライセンス契約書、著作権契約書、知的所有権に関するライセンス契約書など
- 業務提携、委託契約:システム、メンテナンス、管理各種業務提携・委託など
- M&A、合弁契約:デューデリジェンス、株式譲渡、資産譲渡、合弁事業など
- 協定書:品質保証協定など
- 会社法、社内規定:登記・定款、就業規則、人事労務、コンプライアンスなど
- 各種契約:雇用契約、コンサルタント、賃貸者リース、約款、融資など
契約書翻訳に求められる専門性と正確さとは
契約書翻訳や法律分野における翻訳には、高い専門性と正確さが求められます。いい加減な翻訳では、ビジネスで最も大事な信頼関係を壊すことに繋がりかねず、訴訟になるようなトラブルが生じる可能性もあります。
ここでは、契約書翻訳に必要な専門性と正確さについて詳しく説明します。
契約書翻訳には法律独特の表現が必要
日本の六法全書はとても難しい文体で書かれており、日本人ですら読みこなすことが大変です。一方、欧米では、契約社会のため、法律分野の文章には比較的平易な文法が使われており、理解しやすいのが特徴です。とはいえ、やはり用語や言い回しは普段の言葉とは異なるで、その翻訳には高い専門性やスキルが欠かせません。
契約書翻訳はトラブル回避の正確さが必要
欧米の契約書翻訳に特徴的な点は、非常に細かい内容まで記されていることです。海外では、この記載内容に間違いがあったり法に触れる事項があったりすると、契約に至らないことがほとんどです。
契約書翻訳のみならず、ほかの法律分野の文書においても正確さが欠けていると、後々トラブルの原因となり得ます。
たとえば、日本製品を海外へ輸出する場合、日本語の取扱説明書をそのまま翻訳したことによりトラブルが発生することがあります。もしその商品が、輸出相手国にとって馴染みがなければ、その取扱説明書は通用しないでしょう。ただの翻訳ではなく、相手国の文化や法体系についても深い理解が求められるのです。
契約書翻訳の翻訳品質を決めるポイントとは
ここでは、契約書翻訳の翻訳品質を決めるポイントを紹介します。とくに英文翻訳と和文翻訳の違いに焦点を当てて説明しましょう。
契約書翻訳の品質を決めるポイントを把握しておくと、翻訳会社を選ぶときの参考となります。
英文契約書と和文契約書の違いを理解する
英文契約書の特徴は、条項の数が多く、その内容も網羅的であることが挙げられます。なぜなら、契約書に記載されていない事項は認められないといった、口頭証拠排除法則等が適用されるからです。
また、もう1つの理由としては、国際取引が基本的に「性悪説」に基づいているからです。信頼できない他国との取引の場合、曖昧な部分を排除することにより、問題発生時には訴訟に持ち込むことができます。
一方、和文契約書は英文契約書とは対照的に、「性善説」や「相互信頼」を前提にしていることから、文章も短く、また「別途協議事項」や「円満協議事項」などが設けられています。日本では、問題が生じた場合もすぐに訴訟というわけではなく、調停や仲裁で解決を図る傾向にあります。
このように英文契約書と和文契約書は、法体系から商慣習まで異なるため、これらの違いを理解し、国際取引に通用する契約書翻訳が必要です。
法律分野に詳しい翻訳者が必須
日本語から多言語へ、また多言語から日本語へ、どちらの翻訳であっても、双方の国の法律体系や商習慣をきちんと理解し、法律独特の用語に精通した翻訳者が求められます。
海外との取引の場合は、契約書に間違いがあると、そもそも契約に至らないことも多く、契約書翻訳がビジネスの成功までも左右します。
契約書翻訳や法的効力を持つ文書の翻訳には、法律分野に詳しい翻訳者が必須であり、加えてネイティブや専門家によるチェックが幾重にも行われる必要があります。
契約書翻訳の特殊性を認識する
契約書翻訳は、一般的な翻訳と性質が大きく異なります。契約書翻訳においては、法的拘束力を有するため、当事者同士の権利・義務を明確に記すことが求められます。英文契約書の翻訳では、英米法や国際法を理解して、翻訳文に盛り込むことが必要です。
さらに、和英翻訳の場合はより一層の注意が必要です。なぜなら、日本語の契約書は、日本の法律や商習慣に従って作成されており、そのままの翻訳では国際標準の契約書にはなりません。
契約書翻訳には、正確に翻訳すること、相手方に理解できるように翻訳すること、さらに国際的に通用する翻訳であること、この3つの要素を備えていなければなりません。
契約書翻訳実績の豊富な翻訳会社を選ぶ
それでは、翻訳会社を選ぶ場合は、どのようなポイントに気をつけるべきでしょうか。最もわかりやすいのは、その会社の実績を見てみることです。
どのような分野の翻訳を手がけているのか、取引先にはどのような企業や官公庁が含まれているのかを確認すると、おおよその見当がつきます。もし実績がわからない場合は、翻訳会社に直接聞いてみることをおすすめします。
信頼できる翻訳会社であれば、そのような質問にも丁寧に回答してくれますし、専門分野外であれば、安易に引き受けたりすることはないでしょう。
翻訳会社FUKUDAIの契約書翻訳の実績
ここでは、契約書翻訳におすすめの翻訳会社FUKUDAIについて紹介します。翻訳会社FUKUDAIは、契約書翻訳に豊富な実績を誇ります。契約書や法律分野において、幅広い種類の契約書を取り扱っており、さまざまな分野のメーカーや官公庁、大学や研究所などから契約書翻訳を依頼されています。
対象言語も英語から中国語、台湾語、韓国語などメジャーな言語に対応しています。翻訳会社FUKUDAIの実績は、以下のサイトで詳しく確認できます。
契約書翻訳にはセキュリティが重要
契約書翻訳に欠かせないポイントとして、セキュリティが挙げられます。ビジネスに関わる契約書は、その企業にとって非常に重要な機密情報が含まれています。
ここでは、契約書翻訳のセキュリティ対策について詳しく説明します。
セキュリティ対策は万全か
契約書翻訳を依頼する場合に、翻訳会社のセキュリティ対策は万全かどうかを確認することが大切です。契約書には、多くの機密情報が含まれており、その内容が外部に漏れてしまうと、多大な損失を被ることもあり得ます。
翻訳会社に契約書翻訳を依頼する場合は、次のポイントを確認してみてください。
情報セキュリティポリシーを確認する
翻訳会社のセキュリティポリシーを確認しましょう。ほとんどの翻訳会社のHPでは、セキュリティポリシーが公開されています。不安が残るようであれば、実際に問い合わせることをおすすめします。
技術的対策は十分か確認する
セキュリティポリシーが策定されていたとしても、そのポリシーを守るために、どのような対策が取られているかはより重要です。顧客から預かった情報は、どのような管理のもとに置かれているか、担当者以外の人がアクセスできないようになっているか、ウイルス対策は十分かなど、細かく確認しましょう。
人的対策は十分か確認する
次に、技術的対策と同様に、人的対策も十分に取られているかを確認します。
社内の入退室管理がきちんと行われているか、出力した原稿は適切に処理されているか、また社員自身がセキュリティ問題をしっかりと理解しているか、なども大切なポイントです。
翻訳会社FUKUDAIのセキュリティ対策
それでは、翻訳会社FUKUDAIのセキュリティ対策を紹介しましょう。翻訳会社FUKUDAIでは、主にインターネット経由で情報のやり取りを行うため、次のような厳重な管理のもと、大切なデータを慎重に取り扱っています。
- ファイアウォール機能
- ウイルスブロック
- ワーム・トロイの木馬の不正侵入対策
- URLフィルタリング機能
- Webアンチウイルス機能
- ネットワーク攻撃、DOS攻撃へのアクセス遮断
- データ盗聴防止
- 機密情報漏えい、改ざんの防止
また、事務所の出入口を含む建物全体が、セコムのオンラインセキュリティシステムでしっかりと守られています。機密文書の社外持ち出しは禁止となっており、出力した文書はシュレッダーで処理されています。
さらに詳しい内容については、以下のサイトで確認できます。
翻訳会社FUKUDAIの契約書翻訳は豊富な実績でおすすめ
契約書翻訳は、一般的な翻訳とは異なり、正確な翻訳は当然のこと、法律用語の独特な言い回しや、双方の法体系や商習慣、また国際取引に関しても深い理解が求められます。翻訳会社を選ぶ際には、高い専門性の翻訳者が在籍していること、豊富な実績があること、またセキュリティ対策が万全であること、などのポイントを押さえておくと良いでしょう。
翻訳会社FUKUDAIは、契約書翻訳に豊富な実績を誇り、また、上述のポイントを満たし安心して翻訳依頼できます。契約書翻訳なら、翻訳会社FUKUDAIに相談してみてはいかがでしょうか。
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